部分入れ歯は、ほとんどの場合、入れ歯を支えるために歯にバネを掛けますが、入れ歯がうまく合わないで、食事の度にお口の中で入れ歯が動いたり、入れ歯が合っていても、入れ歯の大きさとそれを支える歯のバランスが悪かったりすると、バネをかけている歯に過度の力がかかって、歯周病・歯槽膿漏に類似した状態になってしまいます。
入れ歯のバネには想像以上の力が掛かりますので、バネを掛けている歯が元々弱い場合には、歯周病・歯槽膿漏に似た症状が出る場合があります。
歯茎と合っていない入れ歯は、噛んだときに必要以上に動きますので、バネも想定以上に動き、バネが掛っている歯に想定以上の力がかかります。
毎回大きな力が掛っていると正常な歯でも歯周病・歯槽膿漏に似た症状が出る場合があります。
大きな入れ歯の場合には、その噛む力を支えるために、たくさんのバネを入れ歯につけるか、歯を被せ物などで何本かつないで、大きな力に耐えられるような歯にしてから入れ歯を作る必要があります。
大きな入れ歯の場合、少ないバネを1本づつの歯に掛けて支えると、正常な歯でも歯周病・歯槽膿漏に似た症状が出る場合があります。
入れ歯による歯周病・歯槽膿漏の症状は、入れ歯のバネがかかっている歯に集中的に出ます。
初期は、入れ歯がなんとなく噛みにくくなってきます。
症状が進むと、バネが掛っている歯を中心に、なんとなく痛みを感じるようになります。
さらに症状がある程度進むと、物が噛めなくなるほど痛くなることもあります。
歯の揺れは、症状が進行するほど顕著になってきます。
歯の揺れ具合と平行して、歯茎が腫れることもあります。
入れ歯の調子が悪いとの事でいらした方です。
40台後半で、歯を抜いて小さな入れ歯を入れたのが始まりで、それから入れ歯が合わずに次々とバネを掛けている歯が抜けていき、そのたびに入れ歯が大きくなっていったそうです。
いらしたときも、入れ歯が歯茎と合っていなくて、バネを掛けている歯にかなり負担がかかって歯が揺れ、歯茎が腫れていました。
また、下の歯も上の入れ歯が合わないので、お口全体のバランスが崩れ、歯槽膿漏になっていました。
上下の歯茎の処置をした後、上の歯は出来る限り残っている歯を被せ物で繋いで固定し、入れ歯のバネの力に耐えられるようにしてから、新たに歯茎に密着するような入れ歯を作りました。
下の歯は、すべての歯をブリッジ式の差し歯で繋いで、歯が揺れないようにしました。
上下の噛合わせを理想的なものにし、入れ歯も出来る限りバネが掛かる歯に負担が無いようにしましたので、快適になりました。
白いバネの入れ歯を使っているので、見た目も良くなりました。
歯茎の処置もすべての歯茎に施したので、結果、歯茎が腫れることや出血することも全くなくなりました。
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