顎関節症は、関節の病気なので歯科の専門分野の中では、口腔外科に分類されます。
顎関節症の治療は基本的に、原因や誘因の除去する治療法が主で、顎の安静や咬合異常の整復を目的とした様々な治療法があります。
具体的には、口腔外科での顎関節症の治療には……
関節に電気的な刺激を与えるマイオモニターといわれる治療
歯にはめるスプリントを作る治療(スプリント療法はいわゆるマウスピースを利用することで噛み合わせを調整します)
関節を手術する治療
などがあります。
顎関節症治療のスプリントは一般の歯科医院でも簡単に作れるので、試された方も多いと思います。
ところが、顎関節症のこれらの治療では手術も含めて、顎関節症を完治させることは、難しい場合が多い症状です。
顎関節症の根本的な治療法は以下の通りで、この基本的な治療概念に基づいて、ケースバイケースで実際の治療に臨みます。
歯の噛み合わせがなんらかの要因によりずれてしまい、下顎が不均等に動いて顎関節に負担をかけている場合は、複数の被せ物で、顎自体を理想的な噛み合わせに作り変えることによって、下顎の関節を、負担の無い自然な場所まで戻して顎関節への負担を軽減し、顎関節症を完治させるのです。
前歯を何とかしたいとのことで来院された方です。
いろいろお話を聞くと、左顎が常にカクカク音がして、左肩にひどい肩こりを感じている 顎関節症の症状が出ていました。
診査の結果、左右の奥歯の被せ物のバランスが取れておらず、下顎が左にずれて顎関節症になっていることがわかりました。
正面から見た顔の形も左側がやや張り出したようになっていました。
顎関節症の治療後の写真です。
前歯と古い被せ物をすべて白い被せ物に変え、それと共に、下顎を右に戻すように噛み合わせを作り直しました。
下顎の位置が正常に戻ったので、顎関節症が原因だった顎の音が消え、肩こりもなくなりました。お顔も左右対称に近づけることが出来ました。
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